ひよこに何が起こったか?
 

幻覚と幻聴が・・・・

酸素の音がうるさい。
なんでいろんな人の声がわあわあするんだろう。
部屋中にだれかいるみたい。何語を話しているの?
頭の中でもわんわんこだまする。
天井の文字が、カレンダーが、迫ってくる。
点滴の数字がぐるぐるのおかしい文字にみえる。
カレンダーを何度数えても4日くらいたっている計算だ。
幻覚幻聴なんでもありなんだ・・・・。
くさい、汗で自分がとてもくさい。人のにおいも気になった。
ほんとはしてないのかもしれないのに、自分がくさい。
いったい今は何日で何時なんだろう。
4日も5日もたったような錯覚に陥る。
こんな状態があとどれくらい続くのだろうか。
心電図や酸素マスクがちょっとでもはずれるとすぐに看護師さんがとんでくる。

気がついたら今日は2月3日だと言う。
もっとたっていたと思ってた。
ガスが出ない。ガスを出すための座薬をいれる。
1時間くらい我慢してただろうか。ガスが出始める。
ガスといっしょに中身も出そうだわ・・・・・・ひぇ。実際ちょっと出た。
あ・・・・うんち出そう。どうしたらいいの。
なんとそういうときは、ベッドの上で便器をいれもらうのだ。
寝たまま便器に乗ってうんちをする・・・・・信じられないことだ。
理性が働いてなかなかでないものだけど、でもでちゃった(きゃ)。

ガスが出たので、今日からおもゆ。(夕食から)
あんなただの米の汁みたいなのがやけにおいしい。
野菜のスープがおいしい。
味噌汁をおかずにおもゆを飲む。
ほんとにおいしい。
汗がふきでる。
ちょっと飲むだけでとても疲れる。
おもゆが出たということは、鼻の管はきっとぬいてもらったと思う。
抜くときも痛くて、涙がぼろっと一筋流れたのを覚えてる。
ずっと水も飲めない状態だったのでなんでもおいしかった。

夜は眠れるようにと、眠剤をもらう。
ずっとあとからひでちゃんに聞いたけど、寝入るまでの1時間は暴れたらしい。
「こんなのはつけませんよぉー」と酸素マスクを何度もはずそうとするし、ひでちゃんがつきっきりで見てたらしいけど、はずれた酸素マスクをつけようとしたときに目と目があってしまい、私は目をじっと見開いたまま手を伸ばしてきたそうだ。
その手をつい握ってしまったら現実と夢とがごっちゃになってしまって、「起こしてー」「トイレいくー」と騒ぎ出したらしい。
看護師さんを呼んでなんとかなだめて、「トイレはここでしていい」といわれても「何、夢みたいなこと言ってるのよ」と騒いだけど結局安心して眠ったらしい。
でも本人まったく覚えていないのだ。やだなあ・・・まったく。

2月4日朝

目がさめたらおむつにうんちしてたそうだ(笑) きゃはー。
看護師さんに言われてはじめてわかった。理性はどこにいったのだ?
病院ってなんでもありの世界だ。
恥ずかしいけど、うんちのお尻を洗ってもらいながら、もうしょうがないって思った。看護師さんってすごいわ・・・・。
慣れてしまっているんだろうけどとってもすごい職業だ。
ひでちゃんは、朝食を病院の食堂でとって、その後洗濯や雑用のために家に帰った。

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